曲名『ゆうせいぼうし』って読めた?
激エモ神曲キターーーー!!
MVの映像美、このアニメーションもすごい!
新進気鋭の映像クリエイターniLさんとタッグを組んでつくられています。
クオリティーが高すぎる!
日本史上初・最大規模の個人アニメーションの祭典「Project Young.」の主題歌です。
「夢を目指すことは必ずしも楽しいことばかりではなく、苦難や辛さもあるが、それでも行く先には美しい未来が待っている」という、Eveによる「好きなことを諦めない」の解釈と哲学が込められている。

Yahoo!記事
https://news.yahoo.co.jp/articles/57cc51a05666d37c60d187eec290410fff6ab77b
より

曲としてとても素晴らしく、まるで民族音楽っぽい独特な世界観の中で紡がれている歌詞の世界観が、これまたとても奥深いのです。

『遊生夢死』は夢と現実、生と死、狭間で揺れ動く様がとても美しい、神曲です。
ぜひ聴いて、読んでください。


それではいきましょう、let's 深読み!


✍️目次
・歌リンク
・歌詞
・考察
 ・どんな歌?
 ・歌のストーリー
 ・歌の意味



✴️歌リンク

✴️歌詞

漂う思いのせいで 満たされない雨で 立ち込める 爛れてく 鈍色の月 揺蕩うような声で あなたを知って 夢のようでいて 夜を壊せと 手放せと 揺らう心音を ほっとした 感傷的になれば 繰り返しようのない相槌を 白昼夢の底に浸かったまんまの くたばりぞこないへ 遊生夢死 才能ない脳内 唱えよシスターズ 首を垂れることしかないの 愛など満たない 性根はどうしようもないなら 再会を誓う 嫌だ 未だ僕だけをみてと 恋をした 軽薄に染まれば ただ盲目にひたすら歩けと 時折見せる仕草と その眼差しを注いで 目を合わせてくれないようで冥々 瞬くように 酔った夢に生きたくて その闇を劈くような轟音に 踊ることを止めないで はっとした ただ暴君に染まれば その笑顔に真価などないと 唾を吐き捨てるように 優しい言葉を解いて 明日には忘れたようにおどけて 刺さったままの心の傷跡 僕らは逃げるように 踏みにじる想い 隠して 目も当てられない眩むような銘々 あなたにとってどんな夢を描いて 唇を噛みしめる間もならないまま ふり落ちる涙は見せないで 弱さは見せないで 本当は言いたかった 綺麗ごとだけでは 蜃気楼に惑うの あなたは眩しいくらい 美しい未来だ 恋をした 誰も知らない世界で 願ったあの日の物語へと

YouTubeより


✴️考察 

❇️どんな歌?


『遊生夢死』というタイトルもかなり特徴的ですね。

こちらの言葉ですが四字熟語として辞書的にはでてきます。


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ただ、この曲名は『ゆうせいぼうし』と読みます。
これはEveさんのTwitterで呟かれていますので間違いありません。

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夢という漢字には、実は音読みにボウという読み方があるのです。

このようなちょっとした読み方の違いは、曲名としても単純にこの四文字熟語そのままではないよ、という意図ではないかと考えられます。

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[外]ボウ
↑表外読みといって常用漢字にはあるもののそこには記載されていない読み方のことです。


さて、この『遊生夢死』の歌、Eveさんによる
「夢を目指すことは必ずしも楽しいことばかりではなく、苦難や辛さもあるが、それでも行く先には美しい未来が待っている」

この、好きなことは諦めないの解釈と哲学がどのように歌に入っているのでしょうか?

歌の世界を読み込んでいきましょう!



❇️歌のストーリー

『遊生夢死』は、丁寧に歌詞を見ていくほうがよさそうなので、冒頭から順番に読み込んでいきましょう。


まずは冒頭、歌の世界観を表す導入です
漂う思いのせいで 満たされない雨で
立ち込める 爛れてく 鈍色の月
叙情的な情景での導入になっていますね。

雨も月も象徴的な存在です。

雨は涙の象徴、月は憧れ(おそらく夢)の象徴ではないかと思います。

つまり、
「満たされない雨」→悔しさによる涙

「爛れてく鈍色の月」→腐っていき次第に輝きを失う夢

このように考えられますので、美しくも悲しげな情景を歌いつつ、諦めつつある夢と思うようにいかない現実、が歌われています。

揺蕩うような声で あなたを知って
夢のようでいて
夜を壊せと 手放せと 揺らう心音を
「揺蕩うような声」
これはどちらも揺れ動き迷っている心、気持ちのことをさしています。

特に、あなたを知っていて、まるで夢のようで、
そして夢を諦めろ、手放せといってきています。

それにより主人公の心は揺れ動いています。
「揺らう心音」

そしてそんな声を受けて、どこかほっとしてしまうような気持ちを主人公は持っています↓
ほっとした 感傷的になれば
繰り返しようのない相槌を 白昼夢の底に浸かったまんまの
くたばりぞこないへ

白昼夢の底に浸かったまんまのくたばりぞこないへ
↑これが今の主人公のことを表していますね。

遊生夢死
才能ない脳内 唱えよシスターズ
首を垂れることしかないの
愛など満たない 性根はどうしようもないなら
再会を誓う 嫌だ
未だ僕だけをみてと


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MVも一緒にみていただくとここは歌詞の世界観がわかりやすいと思います。

「シスターズ」↑は神に祈る修道女であることからわかるように、実はこの歌のシーンから

という存在がちらちらと世界観の中で見えてきます。

「首(こうべ)を垂れるしかないの」はまさに祈るしかないという意味。

「未だ僕だけをみてと」というように、神に自分を見て欲しい、という願望が歌われているのです。


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夢を叶えるために神頼み‥を想像できますよね。
この見るというのもキーワードのひとつとなってきます。 
恋をした 軽薄に染まれば
ただ盲目にひたすら歩けと
「恋をした」とありますが、実際に恋愛という意味ででているわけではなさそうです。


「軽薄に染まれば ただ盲目にひたすら歩けと」
恋は盲目、また一目惚れを連想させます。
時折見せる仕草と
その眼差しを注いで
ここは私の解釈なのですが、

まるで恋をするかのように盲目にひたすらに前に進むしかない

という夢に向かう進み方について触れているのだと考えます。
目を合わせてくれないようで冥々
瞬くように 酔った夢に生きたくて
その闇を劈くような轟音に
踊ることを止めないで
このフレーズでは先の見えない暗さについて触れられています。


「冥」とは暗闇のこと。ただの闇ではなく、神仏や死者の世界など超常的なものにも使われる漢字です。

「瞬くように 酔った夢に生きたくて」とは、刹那的な生き方という意味でしょう。

「その闇を劈く(つんざく)ような轟音に 踊ることを止めないで」
劈くとは激しい勢いで引き裂くようなという意味です。

刹那的な生き方で闇の中を踊り続けている、そんな闇を引き裂くような轟音、これが諦めを促すような声なのか、それとも別の何かなのか。

とにかく踊ること、前に進むことを諦めてはいけないのです。

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このMVで右目?のないこの人物もかなり印象的ですよね。
闇、見る、というところが象徴的に描かれていると思うのです

はっとした ただ暴君に染まれば
その笑顔に真価などないと
唾を吐き捨てるように 優しい言葉を解いて
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「はっとした」とあるように、このフレーズは先ほどまでの展開から、次の展開への転換になっています。

これもおそらくなのですが、ここまでの展開ではただひたすら闇の中を夢に向かって進んでいく、という内容でした。

しかし、ただ暴君となって夢に向かって突き進んでしまって、その夢を叶えたとしても、そこに意味はないということに気づいたということでしょう。

優しい言葉とは周囲の人々からなのか?

(このMVだと血のように見えますよね…)


夢を叶えるのはなんのため?に立ち返るという転換なのです。

明日には忘れたようにおどけて
刺さったままの心の傷跡
僕らは逃げるように 踏みにじる想い
隠して
このフレーズの中で考えるべきは
「踏みにじる想い」とは誰の想いなのか?という点です。

優しい言葉をかけてくれる人々の想いなのか?

それとも、先ほどのフレーズにあった、本当はその人たちの言葉に耳を傾けなければいけない、という自分の想いなのか?

想いを踏みにじりながらも、心の傷跡を刺さったままにしながらも前に進んでいきます。

ここでもうひとつ気をつけるポイントは
「僕ら」という複数形になっていることです。

ずっと僕という一人称だったのですが、ここからは僕らという複数形になっていて、視点が拡張されています。

「僕ら」とは、メタ的な読みをすれば、この歌の意味合いにもある夢を目指す人々、僕と同じく夢を追う人々のことではないかと考えられます。

実は、痛みを抱えながら夢を追っているのはひとりではないんだよ、ということが歌われているのです。

そして次のフレーズもこの痛みを引いていますね。
目も当てられない眩むような銘々
あなたにとってどんな夢を描いて
唇を噛みしめる間もならないまま
ふり落ちる涙は見せないで


↑「銘々」は、言葉の意味としては「ひとりひとり・おのおの」という人に関する言葉です。

眩むような人々、夢に向かって頑張っている人は輝いて見えるとはよくいうことですが、

先ほどの「僕ら」のことでしょうか。
夢を追う人は、唇を噛みしめる、涙、このような弱さを見せないで、進んでいくのです。

弱さは見せないで 本当は言いたかった
綺麗ごとだけでは

しかし、そんな弱さを見せないでいる人も、本当は言いたかったのです。

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綺麗ごとだけではないということを。
蜃気楼に惑うの あなたは眩しいくらい
美しい未来だ 恋をした 誰も知らない世界で
願ったあの日の物語へと


ラストフレーズは深読みが捗る歌詞です。
「蜃気楼」とは光の屈折でできるものですよね。


つまり、光によって生み出されるものであり、夢という輝き、光があるからこそ惑うのである、という表現なのではないか?と考えられます。


「あなたは眩しいくらい美しい未来だ」この表現も深読みポイントです。

ここまでの歌詞の中で、光っていたのは夢だけではありませんでしたよね。

そうです、夢を追っている人もまた輝いているのです。

「あなた」=「僕ら」でもあると考えられます。


そしてラスト
「恋をした」は途中の歌詞でもでてきたフレーズですよね。

そして、ここでは恋愛の意味ではなく、恋をするように夢に向かうのだ、という表現のうちだと考察しました。

「あの日の物語」とは、夢のことであると考えられます。

「誰も知らない世界」、これはひとりひとりの世界のことだと考えます。

つまり

ひとりひとりの世界で
あなただけの夢に向かって
ひたむきに頑張り続けているあなたこそ
輝いていて
明るい未来になる存在なのだ

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という意味なのではないでしょうか。


❇️歌の意味

さて、『遊生夢死』の歌詞を丁寧にみてきました。


遊生夢死は、四字熟語としては生き方についての言葉です。

この歌は夢を目指すこと、夢を追う人の生き方とは?という点にスポットライトが当たっています。


夢を追うこと、夢を追う人は明るい未来に向かって輝いています。

しかしそれだけではありません。

どんな辛くてもひたむきに進み続けなければならないという痛みも抱えているのです。

まるで恋のように、盲目的になりながら闇の中を夢という光だけを見て進まなければいけない

周囲の優しい人々から止められたり諦めそうになってもそんな声に負けずに進まなければいけない

でもそんな人々だからこそ
ひとりひとりが輝いているのです



夢を追う人、そのひとりひとりに幸あらんことを。


✍️あとがき


この曲に一目惚れしました。


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