共感性と体感性が高くエモイ歌は流行る?オレンジスパイニクラブ『キンモクセイ』を考察します。

2020年からSNS(特にTik Tokを中心に)で大流行し、若者の間で大人気になっています。

実は先日、金木犀の香りのハンドクリームを買いました。
とても好きな香りなのですが、今、ハンドクリーム界隈でもこの金木犀の香りが若者に大人気なのだそうです。

ちなみにこの金木犀の香り、金木犀にマンゴーとラフランスの香りも入れてあってくどすぎない甘い香りがすごく良い香りで奥さん大喜びでした。


そんなことがあったので、あ、この歌を今語りたいなーとなりました。笑
どうぞお付き合いください。

さて、キンモクセイの香りと青春の想いが沸き上がるような、エモイ歌、それがこの『キンモクセイ』です。

遅ればせながらこの歌を考察していきたいのですが、なぜ大人気なのか?
それは共感性の高さにあると思います。

人気な曲には人気な秘密があります。
特にTik Tokで流行する曲には同じ特徴が見られるように思いますので、ぜひ一緒に読み込んでみましょう。

それでは、let's 深読み!


✍️目次
・歌リンク
・歌詞
・考察
 ・歌データ
 ・キンモクセイという花について
 ・金木犀が君を妄想させる

 ・やっぱり好きの共感力
 ・まずはお友達からはじまる恋
 ・温度と一緒に上がる恋
 ・夏は終われど恋は終わらない


🏵️歌リンク


🏵️歌詞


溜まりに溜まって、また迷惑かけて
無邪気が過ぎた僕を叱って

ああでもないこうでもない
君に愚痴吐いて生き間に合ってる
坂道の途中でぶちまけたサイダー
襟をつまんで ゆらしてる
生ぬるい風で汗は乾いていく

信号のない十字路 2人で話した
日が暮れるくらい あきれるくらい
信号のない十字路
君は反対方向を見ていた
ずっと見ていた

やっぱビビッときてるよ
君のイメージ金木犀よ
香りまで妄想しちゃうなんてバカね
夏の終わりの初夏の気温は
気持ちをとっくにのせてた
最高あんた最高
グッときた心臓ぱんっと割れる

前髪で隠さないで 君はいつも言う
目つきの悪い僕の目
みるのは少し斜め
ゴミで溢れた部屋で思った
握ってたいのはスマホじゃない
あなたの右手だ

言う事は単純だけど
今じゃ出来てるアイコンタクト
体温すらも一目で分かる
夏の終わりが寂しいなんては
とっくのとっくに消えてた
最低すら最高
ギュッとなる心臓パッと晴れる

ハルが酔ってみているような
黄色っぽい映画のその先を
君の歩いたスピードを
思い褪せて焦っていく空

やっぱビビッときてるよ
君のイメージ金木犀よ
香りまで妄想しちゃうなんてバカね
夏の終わりの初夏の気温は
気持ちを とっくにのせてた
最高あんた最高
グッときた心臓弾け飛んだ

やっぱビビッときてるよ
君のイメージ金木犀よ
香りまで妄想しちゃうなんてバカね
夏の終わりが寂しいなんては
とっくのとっくに消えてた
最高 もう最高
グッときた心臓パンっと割れる

溜まりに溜まって、また迷惑かけて
無邪気が過ぎた僕を叱って



引用:https://j-lyric.net/artist/a061b57/l051648.html



🏵️考察


💐歌データ


オレンジスパイニクラブ『キンモクセイ』が公開されたのは実は少し前になっています。

(Wikipediaより)
2018年12月7日に『キンモクセイ』のミュージックビデオが公開されています。

その公開から時がたち2020年にSNS(特にTik Tok)を中心に大流行しています。

EjjdszzVoAE7ZQV


ちなみに、多くのメディアが紹介しているのはちょうどそのころなので、本当にこの記事は出遅れています。笑
まあ、マイペースにいきましょ。




💐キンモクセイという花について

金木犀は、常緑小高木樹(Wikipediaより)、つまり花が咲く樹です。

花が咲くのは9月~10月の夏の終わりに咲きます。

個人的な感覚としてですが、本当に咲いている時期は短いように思います。

好きな花なのでもっと長く咲いていてほしいのですが、あっというまに開花は終わってしまうような印象です。

このきれいなオレンジ色の小さなお花ですが、特徴はこの鮮やかな色だけではなく、その花の甘い香りにあります。

開花時期にそばを通るだけで華やぐような香り、この香りこそ金木犀が好かれる特徴でもありますよね。

1258014_m-816x544

樹として観賞用として楽しまれており、街路樹として植えられていることが多い金木犀です。



💐金木犀が君を妄想させる

オレンジスパイニクラブ『キンモクセイ』では、この金木犀の特徴がうまーく生かされています。

よく歌の情景が目に浮かぶ、などとも言うのですが、この歌は香りにも訴えてきています。

やっぱビビッときてるよ
君のイメージ金木犀よ
香りまで妄想しちゃうなんてバカね

「君のイメージ金木犀よ」
このフレーズがあるので先ほど金木犀の花を詳しく解説しました。笑

これは花の特徴から推測すると

君のイメージ=
・オレンジ色、鮮やか、温かみのある色
・甘い香り、いい匂いがしそう
・小さな花

こんなイメージなのではないかな?と考えられます。

「香りまで妄想しちゃうなんてバカね」

「バカね」という言い方に愛があると思いませんか?笑

この歌は君が大好きだ、という僕の歌なのですが僕がバカ可愛く楽しめる歌でもあるのです。




馬鹿な子ほど可愛いということわざがあるように、このバカというのは実は歌の中で重要な要素です。
君のことを好きな僕
君にメロメロでいろいろ妄想しちゃう僕

そんな僕がバカみたいだけど、可愛いのです。

金木犀は君を素敵に表現しているだけでなく、僕の可愛さを表現してもいるのですね。

青春の恋の甘さ、それを金木犀の香りの甘さ

君の素敵な様子。

金木犀という花が、青春の恋と、君と僕、そのすべてを甘く可愛く表現しているのです。


この歌は
ちょっとおバカな僕と、甘い君との甘々な恋の物語なのです。





💐やっぱり好きの共感力


この『キンモクセイ』という歌のストーリーは、歌の主体である「僕」が「君」への恋を綴った歌になっています。

img-20170327198646_414_221

友達なのかそれ以上なのか、実はわかりません。

僕は最初から恋に落ちています

歌のストーリーに多い、恋に落ちて、盛り上がって、という歌ではありません。
「やっぱびびっときてるよ」
↓↓↓
やっぱり君のことが好きなんだ


この、やっぱり好きなんだを何度も想っていくのがこの歌のストーリーです。


この単純かつ強いメッセージ性がこの歌の魅力であり共感を生みやすい要因のひとつです。




💐まずはお友達からはじまる恋

僕と君の関係は、友達から始まっているように読み取れます。

しかし、ただの友達ではありません。

僕にとって君は最初から友達以上の存在であることは、この歌詞からわかります。

ああでもないこうでもない
君に愚痴吐いて生き間に合ってる
坂道の途中でぶちまけたサイダー
襟をつまんで ゆらしてる
生ぬるい風で汗は乾いていく

「愚痴を吐く」と息を吐くがかかっている歌詞ですが、一番重要なのはこの
「君に愚痴吐いて生き間に合ってる」


主人公の背景はわからないのですが、
君のおかげで生きていられる
という表現であることは読み取れます。

僕にとってただの友人ではなく命の恩人に近い特別な人、それが君なのです。

img-20150702170000_720_383


前髪で隠さないで 君はいつも言う
目つきの悪い僕の目
みるのは少し斜め
ゴミで溢れた部屋で思った
握ってたいのはスマホじゃない
あなたの右手だ

君によって変わる前は
・前髪で隠れている
・目つきの悪い
・ゴミで溢れた部屋

奥手で自己肯定感の低い僕、そんな僕を変えてくれたのは君でした。
言う事は単純だけど
今じゃ出来てるアイコンタクト
体温すらも一目で分かる
夏の終わりが寂しいなんては
とっくのとっくに消えてた
最低すら最高
ギュッとなる心臓パッと晴れる


「最低すら最高」とは、僕のことでしょう。

最低な僕すら君のおかげで最高になる

まさにBoy meets girl なストーリーが歌の中に広がっているのですね。

僕の成長と変化というわかりやすく共感できるストーリー、これも共感を生んでいる要因です。




💐温度と一緒に上がる恋


この『キンモクセイ』で重要な要素には
温度があります。

この歌は、香り(嗅覚)、色(視覚)、このような情景を思い出される五感に係わる表現を多く使っているに加えて温度を感じる、これは触覚です。

ちなみに、この歌は本当に五感をフルに使わせていてます。

「サイダー」(味覚)
「グッと」「ビビッと」などの擬音語(聴覚)

五感に訴えることでより歌の景色を想起させる、これも共感性を高めている要因です。

bd67ca7cca54e8f76fa12705c3be52d0



その中でも、温度(触覚)は、温度の高まりが恋の高まりとかかっており、ストーリー進行にも大きな効果をもたらしています。

温度にも、2つの温度が描かれています。
「体温」と「気温」です。

「体温」という言葉は、
「体温すらも一目でわかる」という形で出てきています。

この歌詞だけでいうと君の体温なのですが、これはむしろ、気温の表現、温度の表現がキーになる表現になることに気づいてほしいゆえの歌詞かなと思いました。

というのも、
やっぱビビッときてるよ
君のイメージ金木犀よ
香りまで妄想しちゃうなんてバカね
夏の終わりの初夏の気温は
気持ちを とっくにのせてた
最高あんた最高
グッときた心臓弾け飛んだ

この歌詞の「夏の終わりの初夏の気温は気持ちをとっくにのせてた」

このフレーズ、ちょっとテクニカルなのです。

気温=気持ちの高まりであることを表しつつ

「夏の終わりの初夏の気温」
普通であれば、夏の終わりの晩夏の気温です。

これから暖かくなる「初夏の気温」と、これから寒くなる夏の終わりの気温は明確には異なります。

あえて初夏の気温としたのは、気持ちがまだこれから高まっていくということを示唆したかったからでしょう。


💐夏は終われど恋は終わらない

恋をしている状態から始まり、やっぱり君のことが好きなんだ、と確信する主人公。


歌は進み、時間は進み、次第に

そして、金木犀の花は同時に、夏の終わりを迎えたときに散る特徴があります。

君=金木犀の花と捉えると、花が散る瞬間=恋の終わり=夏の終わりと考えられます。


では恋の終わりへ向かう歌なのか?

それもまた違います。

「夏の終わりが寂しいなんてはとっくのとっくに消えてた」
「夏の終わりの初夏の気温は気持ちをとっくにのせてた」

この対応したフレーズにあるとおり、
夏の終わりがやってきても
恋の夏はこれから!青春はこれから

きっとこの僕と君はこれからも可愛い恋を続けていくんだろうな、という想像を聴き手に想像させます


最後は明るく、未来へ、これも若者に人気な理由ではないでしょうか?



✍️あとがき




20210923_035255_1
イラスト: あまなさん Thanks

ロクシタンのハンドクリーム、本当にいい匂いなんだけど、もったいなくてなかなかつけられない。
貧乏性なはるおです。

これも共感性高いと思うの。笑




🐦️Twitterで気軽に絡んでください✨
更新情報や紹介をつぶやいております。
フォローよろしくお願いいたします!
↓↓↓↓↓↓↓↓↓




ブログランキングに参加しています!
ぜひぽちっと応援いただけると嬉しい限りです💖
何卒お願いいたします🙇‍♀️!!↓↓↓
にほんブログ村 音楽ブログへ
にほんブログ村